Have you ever heard Cockney rhyming slang?
「コックニー」というロンドンの下町言葉を聞いたことはありますか?
“rhyming”とは韻を踏むことで、ある単語に語呂の合う別の単語を置き換えるので、まるで言葉遊びのようです。
タイトルの“He’s on the dog.”もその一つ。
決して犬に跨っているわけではないのでご安心を!
ではこの文で、dogとは一体何でしょう?
いったん押韻のことは忘れて、次の会話から推理してみてくださいね♪
A:Where is Andy?
B:He’s on the dog.
A:Will you tell him to run to the store when he finishes?
「彼が何かを終えたら、おつかいに行くよう言ってくれない?」とは、何を終えたらでしょうか…?
もう一つ見てみましょう。
A:What is Andy doing? I need to talk to him.
B:He’s been on the dog for hours!
彼は長時間何をしているんでしょう…?
お気付きですか?
これらの文のdogの正体―それはphoneです!
でもdogとphoneは韻を踏んでいませんよね?
実は元々”dog and bone”=phoneで、boneがphoneの押韻なんです。
コックニーにはこのような押韻スラングが沢山あるのですが、いずれも省略する時は韻を踏んでいる部分をカットしてしまうので、初めて聞くのはもれなく意味が分かりません!
以下は私が実際に聞いたことがある表現です。
・bread and honey=money
・Butcher’s Hook = look
・donkey’s ears = years
・Tony Blair=hair
・Winona Ryder=cider
まだまだ沢山あるので、興味のある方はこのサイトをチェックしてみてね!
⇒ Cockney Rhyming Slang
ところで、ここにもしばしば登場するIanはロンドンっ子で、ふだんはウィットに富んだ知的な話し方をしますが、コックニーも操ります(特に酔っ払うと)。
アクセントも発音も違うし単語自体も別物で、正直ちんぷんかんぷん…
でも真っ先に気付くのはH-dropping、母音の前の[h]を発音しない習慣です。
たとえばhis house”、「ヒズ ハウス」が「イズ アウス」になるので慣れるまで大変で、バカな質問だったなと思うのですが、つい聞いちゃいました。
“Why do you get rid of h sound?”
なんでhの音をすっ飛ばすの?
スゴイ答えが返ってきましたよ…。
“Because it’s useless.”
あーそうですか。
でも彼曰く、すごいスピードで次々新しい言葉が生まれるので、何年もロンドンを離れているとついていけなくなるそうです。
(その辺はどの言語でも一緒ですね。)
こてこてのコックニーはイギリス人でも意味が分かず映画では英語の字幕がつくほどですが、“dog (and bones)=phone”のように古くからあるいくつかのものは浸透していて、デイリーに使われています。
というわけで、本日はコックニー発の言い回しを紹介しました。
“Lock, Stock and Two Smoking Barrels“というイギリス映画では、コックニーがふんだんに聞けますよ!
ガイ・リッチーの初長編監督作品にして最高傑作(と私は断言します)!
脚本も構成も役者も音楽も何もかもが最高にクールなので、オススメです。
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